〔まち学:11/18〕茶話会#4 alas-alasan 谷口さん
posted on 2008年11月21日 02:28
11月19日、縁パブ茶話会#4を開催しました。
ゲストは、千駄木でインドネシアの雑貨店alas-alasanを営む谷口さん。
インドネシアの大衆音楽クロンチョンを聴きながら、インドネシア雑貨や、現地の風景や生活の魅力についてお話をうかがいました。
同じくらいで、標準時帯が3つあると聞いてびっくり。民族は大きくわけても30以上。首都ジャカルタ以
外は田舎で、日本のような水田が広がり、そばにはバナナやヤシの木が生えているのだそうです。
現地の男性はお祭りの準備に一生懸命で、その他の仕事はそれほどでもないのだとか。一方で、
農作業をする女性や、工事現場に資材を運ぶ女性の姿はよく見かけるそうです。
谷口さんがインドネシアに興味を持ったきっかけは、13年前の観光旅行だったそうです。
そして、3年前、インドネシアの雑貨が好きという気持ちと、現地に住んだ経験もあるので買い付けはできるだろうという見通しと、家族の協力や友人の支えがあって(けしかけられて?)、4坪のお店 alas-alasanをオープンしました。
「一時期、アジアン雑貨が大流行しましたが、あちこちのものがごちゃまぜだったから、インドネシアに絞って紹介したかったんです。今はブームも落ち着きましたが、これからもインドネシアのことを伝えていきたい」と谷口さんはおっしゃいます。
谷口さん自身、お店をはじめてから、その仕事を通じてインドネシアについて新たに知ったこともたくさんあったそうです。
alas-alasanでは、インドネシア伝統のバティック(ろうけつ染め)という手法で染められた布や、その
布で作られたバッグや小物、現地の素材を使ったアクセサリーや食器などを扱っています。中でも、
動植物や幾何学模様など様々な柄のバティックは必見です。手描きのバティックには、線の躍動感
や色合いの微妙なニュアンスなど、機械プリントとは違う味わい深さがあるそうです。実物を手にとっ
て見ると、動植物が本当にいきいき描かれているのがわかります。
その手描きのバティック。ロウで絵を描く職人さん(主に女性)と染織液につけて染める職人さん(主に
男性)の分業で作られます。バリ島などバティックの産地には、町中が染織工房のようなところもあっ
て、20代前後から工房で働きながら技術を身につける人もいるのだとか。職人さんたちが、細かい線
や点まで描き込み、色を染め、またロウを塗っては色を染めるという工程を繰り返して、長いものだと
何ヶ月もかけて、カラフルで繊細な模様の布ができあがります。できた布は、日暮里繊維街すら足元
にも及ばないほどの布の商店街で売られ、それを谷口さんが買い付け、ここ谷根千にやってくるので
す。こうした工程を知ると、たくさん時間と人手と技術から生み出され、たくさんの人の手を渡ってここ
までやってきた布なんだなぁと、感慨深く思いました。
他の商品の舞台裏についてもお聞きしました。同じくバティックの携帯電話ケースやブックカバー。
これは日本人の染織デザイナーさんが、商品に合わせた柄の小さな布をデザインして、現地の工房
で作っているそうです。普通は大判の布を作り、小物はその端切れで作るので、これは新しい試み
で、バティック産業に貢献できそうだとか。それから木製のスプーンやフォーク。これは現地の木を使
用して日本の企業が作っているそうです。ふたつの国の産業がこんなふうに結びついているんですね。
谷口さんに開店当事のお話をうかがうと、「それが、良く覚えていないのです。夢中だったのでしょ
うね!」というお答え。谷口さんがお店を始めて、時間の使い方について、以前より考えるようになった
そうです。4坪という小さいお店は、一人で面倒を見るのに良い大きさだということ。その小さなお店に
足を運んで下さるお客様に、きちんと対応していくことを大切にしていらっしゃいます。
また、インドネシア雑貨のお店は夏と冬で大きく売り上げが違うので、冬場のアピールをもっと考え
たいというお話もしていただきました。
また、谷根千でお店を開いて、周りに小さい個性的な面白いお店がたくさんあり、勇気づけられた。
皆さん、それぞれ頑張っているので、私も頑張らないと!と感じるそうです。
谷口さんの今後の目標は、日本の生活にも取り入れやすいインドネシア雑貨を紹介していくことと、
一見取り入れるのが難しそうな大判の布や各地の柄の物などを、うまく使う方法を紹介していくこと。
「毎日の生活はシンプルで機能優先。インドネシア雑貨のデザインや温かみを生活の中で、使って
いただけるように提案していきたいのです」と話されていました。
雑貨を手に取りながら、それにまつわるお話をお聞きした今回の茶話会。たくさんの新しい発見の
ある時間になりました。
参加してくださった方からは、「バティックの話を聞いたので、今までとは違った視点で布を見て楽し
めそう」「知ることは楽しみが増えることなのかもと改めて実感できる時間でした」などの感想をいただ
きました。
まち学 過去関連レポート
・茶話会#1 ニットのお店 トレマーガ & こだわり古着 caikot
・芸工展ディープツアー#1 根津~上野桜木
・芸工展ディープツアー#2 千駄木~谷中
※茶話会#3 プフレーゲライヒト、C.A.G のレポート、もう少しお待ち下さい!

