ファシリテーターを実践する意味 ~ メール・インタビューから
posted on 2008年9月 1日 00:13
広石です。
エンパブリックで「ファシリテーター体験」や「ワークショップ開発入門」に取り組んでいるのは、
社会で何か活動をしていこうとする人にとって第一歩のスキルになると考えているからです。
ただ、ファシリテーターやワークショップ運営ができるとは、どんな体験なのか?
そこは少しわかりづらいかもしれません。
そこで、この春、ワークショップのファシリテーターとして僕がトレーニングした札幌の浜中さんに
「ファシリテーターを学んでいった体験」についてメール・インタビューをさせていただきました。
ぜひ、ファシリテーターについて考える参考にしてみてください。
浜中さんは、現在、札幌でピオネイロというNPOを自ら立ち上げています。
(浜中さんのブログはこちら)
浜中さんには、ETIC.とASOBOTが協働で「ハイジャック会議」というプロジェクトの立ち上げに
あたって、全国で「ハイジャック会議」ワークショップを実施していただきました。
「ハイジャック会議」とは、若者が地域との関わり方を主体的に考えるきっかけを提供するため、
「今日、このまちをハイジャックするとしたら?」と考えるワークショップを軸にする活動です。
(ワークショップが地域のつながりづくりにつながる一つの例です)
僕は、この活動を立ち上げるにあたって、各地でハイジャック会議のワークショップをやって
みせる人が必要ではないかと考えました。それも、なるべく対象である若者と同世代の人が
やるべきだろう、と。
そこで、春からNPOを立ち上げたいと考えている浜中さんに、各地でのモデル・ワークショップ
を実践するファシリテーターをお願いすることにしました。
浜中さんは札幌、釧路、岐阜、大阪、愛媛、高知、沖縄など10ヶ所でワークショップを行い、
それぞれの会場を盛り上げてくれました。
浜中さんとは事前に共に準備し、最初3回は僕も一緒に会場に行き、ファシリテーションを
ブラッシュアップしていきました。
長文になりますが、浜中さんに、この体験についてふりかえっていただいた
メール・インタビューを掲載します。
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Q.ハイジャック会議をしようと思ったのは?
最初は「場があったから」というのが率直な理由だったと思います。
広石さんから「やってみませんか?」とお話を頂き、いろいろと考えた結果、
大学を卒業後に起業しようと考えている自分にとって貴重な経験になると思い
受けさせて頂きました。
それまで大勢の人の前で長時間話し、場をまとめるといった経験は無かったので、
自分が代表という立場になる前に、そういった技能を身に付けたいと思ったからです。
Q.「ハイジャック会議」のファシリテーターを担った、とは?
僕にとってファシリテーターを担うとは、「ハイジャック会議」の根本的な考え方を
参加者に経験を通して伝える、ということでした。
2時間もワークショップを行っていると話が霧散することが多く、それをいかに意図
する方向に軌道修正するか、が役割だったと感じています。
Q.自分がWSを進める上で注意していた点、ポイントと思っていた点は?
参加者の皆に、WSで話しあう内容をいかに自分のこととして、家に持ち帰ってもらうか、
ということを気にかけていました。
その場で「面白かったよね」で終ってしまっては意味がないものだと考えています。
なので「本当に自分がやってみたいと思ってる?」「始めるならまず何から手をつける?」
と当事者意識を引き出す話し方をしていたような気がします。
Q.自分がファシリテーターとして成長した点は?
基本的なことですが・・・準備をすることの重要性を学びました。
「なんとかなるかな・・・」と思ってしまった会の結果は、絶対に何とかなっていませんでした。
どんなに経験を積んでも準備を怠った回は、質の悪いファシリテーションになってしまいます。
そうなると、会全体が重い空気に覆わます。
逆に準備の段階で妄想していた通り、こちらの意図通りに会が進んだ時、面白いです。
広石さんからの 「参加してくれた人全員が満足して帰っていますか?」という問いが
今でも印象に残っています。
WSをやり続ける中でどこか、「7~8割の人が満足してくれたらいいか」と思っていたり、
こちらの概念を伝えきることに夢中になっていたりと、主催者本位になってしまっていたこと
があったと思います。
参加者一人ひとりの表情を見て、全員の想いを引き出す場作りの大切さを学びました。
Q.ファシリテーションの経験を積んで、何が役立った? これから、どう活用する?
一番は何より自分の自信になったことだと思います。
WSのファシリテーターを担ってからは人前で長時間話すことに抵抗を感じなくなりました。
他には、WSを運営したことでイベントの運営など、大勢を相手にする場作りにも慣れてきた
と感じています。
ファシリテーションは僕にとって、大勢の人を巻き込む「場づくり」の能力だったと感じています。
今後はWSだけではなく、イベント、その他の活動など、より大勢の人を巻き込み、
全員に満足してもらう・・・そんな力を磨いて行きたく思っています。
あとは今回携わった「ハイジャック会議」を極めること。それだけです。
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僕にとっても、浜中さんと組んで取り組んだことは、どうプログラムを横展開するか、
プログラムの担い手を増やすにはどうしたらいいか、ということを改めて考える機会となり、
その経験は、エンパブリックの事業にも大いに役立っています。
その経験を多くの方に「ファシリテーター体験」や「ワークショップ開発入門」を通して
伝えていきたいと考えています。
p.s.
※浜中さん、インタビュー、ありがとうございました!

