仙台のちょっといい時間
posted on 2008年11月24日 01:59
広石です。
22日の土曜日は、仙台に訪問してきました。
若者を応援している福島会津の明天と、仙台のデュナミスが合同で、
普段、別の地域で活動している学生同士が交流するイベントを開催しました。
いくつか、いいことに出会ったので、それを書きますね。
会津は伝統工芸のまちですが、会津大はITの単科大学なのです。
この会津大のOBの前田さんが起業したデザニウムという会社があります。前田さんは、ITという
ツールを、どのように活かすべきか?を大切に考え、会津の伝統工芸でのITの活用に力を入れる
経営者です。そして、会津大の学生も、ITが社会でどう活かされるのかを学ぶために、多数、
デザニウムに長期インターン生として参加し、そのコーディネートをしているのが、明天の貝沼さん
です。 (デザニウムでのプロジェクトは、チャレコミの地域チャレンジ大賞で共感賞をとりました。)
その会津の学生たちと、仙台のデュナミスに携わる学生たちが、それぞれプロジェクトを発表し、
そこに会津と仙台の学生が、良くしていくためには、どうしたらいいか?という視点から、コメントを
していくのです。仙台からは、インターンをきっかけにスタートしたΣmindwayというデザイナーの卵
のコミュニティをベースにした事業、会津からデザニウムの新事業についてのプレゼンです。
僕は、プレゼンの後に、学生たちが意見を出し合う場のファシリテーターとして参加しました。
そこで、印象的だったのは、学生たちのコメントが想像してた以上に良かったことです。
インターンとか、デザインとかしている学生が多かったからかもしれませんが、
自分の納得できないところを丁寧に質問したり、こうしたらいいのに!という提案をしていく。
その中で、発表者が整理できていないこと、わかっていても後回しになっていること、具体化が
十分でないところが浮かびあがりました。
今回は僕のコメントは最小限にして、学生たちの意見出しのファシリテーターを中心にしましたが、
このように、衆知を集めてできあがっていく、まさにクラウド・ソーシングの現場は、
ファシリテーター冥利に尽きます。
会議の後は交流会へ。
そこで、僕は居酒屋で口だけで、30分の「ファシリテーター講座」をしました。
これも新しい体験でしたが、「いいな」と思ったのは、会津大の学生が、「総合大学の人の意見
が新鮮だった」ということでした。会津大は単科大学なので、学生の雰囲気や志向が似ている。
同じ工学の人でも、総合大学の人は文系の人と一緒にサークルをして発想が違っているのが
面白かったと話していたのです。
今回のことは、会津大の学生にとって、とてもいい時間になったのだろうな、と思いました。
新幹線の時間があり、少し早く出たのですが、そこで、最後の「ちょっといい時間」が!
駅に急ぐため、タクシーに乗ったのです。
で、乗っていると、どこからかマーラーが聞こえてくるのですよね。
最初、iPodから音が漏れているのかな?と思いました。・・・でも違う。
次は外で何かやっているのかな?・・・これも違う。
実は、タクシーの運転手さん(ちょっとごついおじさん)が、マーラーをかけていたのです。
マーラーの交響曲5番の第一楽章の最後のところでした。
「運転手さん、マーラー好きなんですか?」
「マーラーは、夜のとばりが降りていく中で聞くと、いいんだよね~」という返事が。
「俺たちの若い時には、クラッシック喫茶があって、そこでずっと聞いていたもんだ。
クラッシックは長い時間の中で残ってきたものだから、本質的な良さがある。
お客さんの中には「タクシーでクラッシック?」という人もいるのだけど、
人は余裕を持っていないといけないんだ」
乗車時間は5,6分でしたが、その会話とマーラーで、すごくリラックスした時間になりました。
ちょうど、この日の2日ほど前に、プロのヴァイオリン奏者の方と話をしていて、
「ドイツで暮らして、暮らしの中に自然にクラッシックが根付いているのが驚きだった。
クラッシックありきではなく、ドイツの人たちは暮らしの中に余裕を持っていて、
その一つとして自然にクラッシックがある。そういう環境を日本に創りたい」
とおっしゃっていたのです。
僕も、パリやロンドン、デンマークなどでコンサートに行って感じたのは、暮らしの中への
定着感でした。
ちょうど、コペンハーゲンで、マーラーを聞いた時、隣のおばあさんは80歳を越えていて、
でも一人で聞きに来て、帰りにホールの人に、とても良かったと語りかけていて、顔なじみ
のホールの人が、うなずいて聞いている光景に出会い、温かい気持ちになったことを、
その方と話して、思い出していたところでした。
その直後に、このタクシーの運転手さんに出会ったのは、
この国には、まだまだ積み重ねてきた豊かさがあり、生活のスタイルもある。
ジャズ喫茶やクラッシック喫茶で出会い、暮らしの中で愛してきている人たちがいる。
その可能性を、もっともっと信じていいんじゃないか?
ということを、神様が気づかせようとしてくれているのかな?と感じました。
もっともっと、身近なところにある可能性を見つけていきたいですね!
※今回は、普通のブログ的に短くしようと思ったのに、やっぱり長くなりました~

