小さな店で働く、という風景
posted on 2008年10月13日 00:22
広石です。
11日(土)に、BSのチャンネルを変えていたら、谷根千の風景が目に入りました。
BSジャパンで「写真家たちの日本紀行」という番組で、写真家のハービー・山口さんが
谷根千を歩きながら撮る、という番組をしていて、ちょうど番組が始まるところだったのです。
近所がテレビに出ているので、「あ、あそこだ」「編集で番組の進行と場所の移動がずれてるな」とか
思いながら観ていました。
番組の最後は、谷中のやき鳥屋さんの86歳のおばあちゃんに、ハービーさんが2年前に撮って
渡していなかった写真を届けに行く、というシーンでした。
その夜、友人から「高齢者の雇用」についてのテーマのメールが来た時、
最初に浮かんだのは、このおばあさんの姿でした。
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今、政策とかの議論で「雇用」「就労」というと、会社や組織で働くことが
大きな前提として動いていますよね。
高齢者の雇用というと、65歳定年延長みたいな話になる。
厚労省が「人生85年ビジョン」というのを出しても、なんとなく企業社会が前提で、
後は地域貢献活動みたいな話になっている。
でも、街角のタバコ屋さんで店をしているおばあちゃん、
焼き鳥屋さんで焼いているおばあちゃんなどは、日本の風景の一部だった訳です。
このような街角で小さく働く機会は、根津・谷中とかにはあるのですが、
郊外の住宅地では失われてきています。
小さい店の話は中心市街地活性化みたいな文脈でしか政策にのってこない。
しかし、色々な地域を訪ね、地域活性化や地域産業について考えてきて思うのは、
地域の個店とか、小さい店というのは、地域活性化という意味よりも、
高齢者の働くことによる社会参加の機会、コミュニティ機能の維持という視点から
考えた方が意味合いがよく見えてくるのではないか、ということです。
仕事というと「食えるのか?」「事業として成長するのか」という話になります。
主婦の起業、シニア・ベンチャー、コミュニティ・ビジネスも、結構、この呪縛にはまりがちです。
町のタバコ屋さんって、大きく成長しようというつもりはない。
だからと言って、お金がなくていい訳でもないし、売上のために何もしない訳でなく、
お客さんサービスや自動販売機を置いてもらうなどの工夫を日々している。
「地域の活性化のため」「事業拡大のため」「成長のため」というのではなく、
店がただ店として存在し、そこで働く人が生きている舞台としての店ってありますよね。
ただ、そういうスタイルって、何か、今、居場所がなくなっているように思います。
昔からの商店街をそのまま残すのは難しいのですが、
会社社会の「働く」「仕事」を前提にするのではない「働く」「仕事」の像について
もっと多くの人が考え、それを実現するためのスキルを、多くの人に身につけて
欲しいと思います。
エンパブリックで追求したいのは、「仕事」「働く」の様々な可能性です。
高齢者の就労って、そのような視点から見ると、また違ってくるのでは?
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10月1日の茶話会第1回のお二人(レポートはこちら)は、「ライフスタイルとしてのお店」を
まさに実践していて、谷根千には、そんなお店がたくさんあるな~と思っています。
11月5日にも、手作りにこだわるお二人と話ができるのが、とっても楽しみです。
(第3回の案内はこちら)
※BSジャパンの番組ページ、来週(18日)には更新してしまうと思うので、
その場合、こちらのPREMIUM ARCHIVEから探すといいかもしれません。

