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スタッフのつぶやき

〔目からウロコ本:その3〕 「最強組織の法則」~学習する組織とシステム思考

posted on 2008年9月27日 23:29

子育て主婦スタッフYbによる「目からウロコ本」、第3弾は広石社長から「一度は読んでおいた
方がいい本ですから・・・」と手渡された
 「最強組織の法則 新時代のチームワークとは何か」
    (ピーター・M・セング著 守部信之訳 :徳間書店)

「21世紀の企業が生き残る唯一の道は安易な答えを見つけることでなく、自ら学習機能を
もった『ラーニング・オーガニゼーション』となることしかない」と、本書は大前研一氏から推薦
されている(どーんと、帯に大前さんの顔写真つきで載っている。これだけで手に取る人も
いるかもしれない)。
 では、「ラーニング・オーガニゼーション(学習する組織)」とはなんだろうか。なんとなく
わかるようなわからない言葉である(ちなみに、対極にある言葉は、「管理される組織」)。
まあ、本書を一読した私が説明するならば、

何かの出来事・問題に対して、自発的に創造的に大局的に対処でき、かつ、
その組織の構成員が生きがいを持って仕事をしているグループとするだろうか。

では、なぜ、こうしたラーニング・オーガニゼーションがいいのか?
 現代においては、ビジネスが複雑化・ダイナミック化しており、従来のようなトップ
ダウン 型の経営方法(一人の切れ者が事態を読み、それによって指示を出す)では
対処できないことが多い。
 また、一方、物質の豊かさが実現したことより、労働に対 する意識が変化してきて
おり、労働を何かの目的を達するための道具として働くのではなく、労働本来のやり
がいを重視するという働き方が求められてい る。(うん?これってどこかで聞いたような。。)
 そんな中で、これらのすべての現代の要求に応えることが可能なのが、
ラーニング・オーガニゼーションなのである。

ラーニング・オーガニゼーションの概念を導入するとかなりいいことがありそうだが、
じゃどうすればよいのかということになる。
 そのためポイントとして、以下の「5つの鍵」が挙げられている。

 「システム思考」:起きてきることがらに対して一部をみるのでなく、全てのことは
  (自分も含めて)関係しているということを念頭に、本当の要因を探ること
 「自己マスタリー」:個人の視野を常に明瞭に深めていくこと(それを企業として
  奨励すること)
 「メンタル・モデルの克服」:ビジネスに対して個人や企業が持っているメンタル・
  モデル(我々の心の中に固定化されたイメージや概念)を理解し、それを適切に
  変えていくこと
 「共通ビジョンの構築」:トップからのお仕着せではない、社員全体が納得して
  目指す将来像を共有すること (うん? これもどこかできいたような)
 「チーム学習」:個人としてではなく、チームとして成長するため、チームで学習
  する力(能力を発揮する力)をつけること。そのためには、チーム内での表面的
  ではない真の意見交換が必要である。そして、真の意見交換を行うためには、
  自分の仮説を提示し、相手を仲間と必ずみなし、その全体を把握する進行役を
  設 けること。 (うん?これってワークショップとファシリテーターじゃん)

ここまで、まとめていて私は気づく、、。先ほどから、なんか聞いたことあるような言葉が
多いと思ったら、第一回目にご紹介した「ワークショップデザイ ン」の中にあったような。。。
 なんだ。ラーニング・オーガナイゼーションっていまいちよくわからないけど、ラーニング・
オーガニゼーションにするには、ワーク ショップの技法を取り入れ、そして、社内に優秀な
ファシリテーターがいればいいのねと、短絡的に思い込む。
 だから、広石社長がこの本を勧めてくれたん だ、、、と一人で納得する。

 とまあ、さて、ラーニング・オーガナイゼーションとはあくまでも概念なので、これを読んで
すぐにあなたの会社にも!とは行かないかもしれない。しかし、そのための努力のしかた
の方向性は見出されるとは思う。
(とりあえず、ファシリテーターは養成しましょう。 ファシリテーター体験はこちらから~)

私は、5つの鍵の中では、特にシステム思考というのがまさに「目からウロコ」であった。
 システム思考では、物事の起きている原因には、目の前に起きてい る事柄だけでなく、
それとつながっているありとあらゆるものが関係していると考えるというものである。

ピープル・エクスプレス社という航空会社の話が紹介 されている。ピープルは、低価格で
高品質というその当時では革新的なコンセプトで誕生した航空会社であった。そのコンセ
プトがウケ、新規顧客を莫大に獲得 して成長していったが、企業が大きくなるにつれ、
需要がサービス提供可能の範囲を上回り、サービスの質の低下を招き、顧客が離れて
いった。そして、収益が 落ち、最後には他社に買収されるという末路をたどることとなった。
 ピープルでは、顧客が離れた時点で、セールスプロモーションや値下げなどを行ったが、
結局、その方策は的外れとなってしまった。システム思考的に考えると、ここでやるべき
だったことは、運賃の値上げ(値下げでないですよ)と、高いサービス基 準の維持だった
というのである。
 顧客が離れた状況で、運賃の値上げをするとは何たることと思うが、結局は安かろう
悪かろうの商品に対して顧客が離れたので あるから、安かろうの部分を少し上げて、
その資金でサービス強化を行うことが顧客を戻すことにつながるのだそうである。
 また、ここで、ピープルが打った 「値下げ」とい目の前に見えている事象に対する直線的
かつ対処療法的な方策は、返って安かろう悪かろうの悪循環を引き起こしたというのである。
 この事例を みると、システム思考のすごさが実感できる。
 私が素人だから感動したのかなとも思うが、世の中の経営者の人も意外とこのような
判断ができていないのではな いだろうか。

また、システム思考の中では、問題の責任を他のせいにするなというのがある。
 自社の問題(例えば業績悪化など)を、消費者が、マスコミが、景気が、行政 がなどと
他のせいにするなというのである。なぜなら、すべてのものに関係性があると考えれば、
自分もその問題の中の一つの原因となるからである。
 例えば、 ピープルの転落の要因は、そもそもシステム思考ができなかった自分、値下げ
といった短絡的な対処療法を行った自分など、その原因は結局自分の中もあるので ある。
そう、本書から引用するなら、「敵は顔なじみ、それは自分だ」。

システム思考の部分を読んでいるときには、ちょっとこれにかぶれ、世の中に起こっている
ことに対して、システム思考的に考えようと意識している自分がい た。例えば、福田首相が
辞任したことについて、ニュースやワイドショーのコメンテーターの話を聞きながら、「やっぱり
お坊ちゃんだからそもそも資質がな い、根性がない」などとしているのは、短絡的でシステム
思考ができていないじゃんと見下し、「マスコミなど首相に対して批判しかしない体制が、
首相の孤独 を招きこのような状況を作った」などというのは、システム思考的じゃんなどと。
 本書はビジネス向けの本ではあるとは思うが、このシステム思考の概念はすべての事象
に使えると思う(本書の最初の方にも、教育関係者や親にもこの本を読んでほしいと書かれ
ている)。

子育てなんかにも、システム思考は取り入れることはできるだろう。
 例えば、子どもが、家を散らかしている時に、腹を立て、何で 片付けないの!と怒りながら
母親が片付けてしまうのは、その場はきれいになったとしても、根本的な問題解決にはなって
いない。また、きっと次に同じことが 起きてしまう。
 ここでシステム思考の登場である。なぜ、子どもが片付けられないかを、物が多すぎるの
では、片付ける棚が機能していないのでは、お稽古事を やらせすぎて時間がないのでは
ないかなどと、その要因を考え、根本的な解決策を探っていくのである。回り道的ではあるが、
これをすることで、子育てのスト レスも軽減できるのではないか。

とはいっても、世の中の経営者が常に冷静な判断ができないように、子育ても冷静では
いられない時も多い。
 先日、我が家の娘があまりにも「だって○○がして くれないんだもの」と他人のせいにばかり
するので、頭にきて、「なんでも他の人のせいにしたらだめだよ、ママが今読んでいるご本(本書)
にも他人のせいに しちゃだめだって書いてあったよ(えっ、そんな、道徳的な本だったっけ??)、
敵は自分の中にいるんだよ!」と怒鳴ってしまいました。
 当然娘の反応は、当 然「???」。やはり、10歳の娘にシステム思考は難しすぎたか
(という問題じゃないと思うんだけど。。。)。
 娘よ、今はわからずとも、システム思考ので きる大人になれよ~と、システム思考にかぶ
れた母は思うのでありました。


〔目からウロコ本 ☆バックナンバー☆〕
 第2回 発想する会社
 第1回 ワークショップ・デザイン

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