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スタッフのつぶやき

〔目からウロコ本:その2〕 「発想する会社!」

posted on 2008年9月10日 23:32

主婦スタッフYbの目からウロコ本です。
その1「ワークショップ・デザイン」に続いて紹介する本は、
「発想する会社! 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技 
(トム・ケリー&ジョナサン・リットマン 鈴木主税・秀岡尚子訳 :早川書房)

 「発想する会社」、そう、この本には、発想するためのヒントが詰まっている。そのベースは、
数々のヒット商品を開発しつづけるIDEOという米国企業の実体験にある。
 「発想する」ことは、個人のある種の才能などに頼って、頭の中だけでするものという意識が
今まであった。しかし、この本を読むと、何かを発想するためには、普段の努力が必要である
ことがわかる。この努力とは、自分自身の姿勢であり、また、いつも周りの環境を整えておくと
いうことも含まれる。


 あなたは、毎日どのように過ごしているだろうか。
 何でもぼーっと見てないだろうか。
 家の中のものをじっくり見たことがあるだろうか。
 取りにくいなと思いながら、手前のものをよけながら、
棚の奥のものを惰性で取り出していないだろうか。

 これでは発想はできない。

 本書の中では、イノベーションの第一歩は「観察すること」となっている。
例えば、新しい商品などを生み出す時には、モニターの意見なんか聞かずに、
その商品を必要としている人の「行動・動作」をとにかく観察するそうである。
その動作をみることで、おかしな点、不便と感じていそうな点が見つかり、
まったく新しい発想の商品のヒントが出てくるそうである。

 あなたも、日々の生活中で、ボーっとしていてはいけない。常に観察が必要である。

 そして、何か見つけたり不便なことを感じたら、メモをしよう。
 本書の中では、これをバグ・リストといっている。お笑い芸人のネタ帳のように、
発想するためにもネタ帳は必要だ。子どものように、普段の生活の中で、どうして
そうなるのか、何だろうという気持ちを忘れずに過ごす、、。

 発想するためには、そんな努力はまず必要だろうと、本書を読んで感じる。

 取り出しにくいなと思った棚は、一度じっくり観察してみよう。
 よく使うものがちゃんと前になっているだろうか。
 もしくは、そこにふさわしくないものが配置されていないだろうか。
 きっと、家庭の中でも小さなイノベーションはできるはず。

 また、本書では、発想する一つの手法として、「他家受粉」というアプローチを示している。
 他家受粉とは、ある花の花粉が他の個体のめしべに付いて受粉が行われること
であるが、種子は、この他家受粉によってよりよい形質を持つようになる。つまり、
ある種のものを発想するときに、まったく思いがけないものをヒントに、予想もしない
よりよい答えを出すというものである。例えば、マジックテープが、オナモミ(引っ付き
むしと我が家では言っていた草の種)から考え出されたように、まったく違うものや、
失敗経験などから、イノベーションは生まれるのだそうである。

 こうした、他家受粉を促す仕掛けが、IDEOにはある。その一つが、「テック・ボックス」
というものである。それは、一見するとガラクタと思われる様々なものが、モンテッソーリ
教育法の引出しのように(我が家の娘はモンテッソーリ教育の幼稚園に行っていたので
この部分は個人的に納得)、専用の引出しに整然と並んで収められているそうである。
 考えに窮すると、IDEOの社員はこのテック・ボックスを覗き、ヒントとなるようなものが
ないかと色々なものを手に取りながら考え、インスピレーションを得るそうである。

 先ほど、発想するための努力として、環境を整える必要があると書いたが、
イノベーションを必要とするならば、社内に、もしくは家庭に?(このガラクタ引き出しって、
子どもが自由な発想をするための環境づくりのヒントになりそうではないですか?)
こんなものをそろえる努力が必要ではないだろうか。

 そして、何よりもこの本を読むメリットは「何かを創るっておもしろい」「発想するって
おもしろい」という、ワクワク感を感じられることだろうと思う。

 働くことや未来に、意義や希望を感じていない現代の高校生なんかにも、
この本読んで、頭を使う楽しさ、仕事をする楽しさを感じてもらえればいいなと、
母親の一人として切に思うのである。


ご参考:IDEO GM トム・ケリー のインタビュー

1) cnet japan 2006 IDEOが教える「イノベーションを生む秘けつ」
2) コクヨ社「ECIFFO」 イノベーションを創出する IDEOマジック


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